不真面目な母の雑記:「とってもわかりやすい自閉症のページ」の管理人、不真面目でのんびりマイペースな“ちびごんママ”のひとりごと帳です。

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高機能自閉症の弟をもつ男性の日記

お久しぶりです。いろいろ思うところがあって、ブログが書けませんでした。今日は久しぶりにこのブログを書きます。

mixiのマイミクさんで、高機能自閉症でトゥレット症候群の弟さんを持つ男性がいらっしゃいます。いつもはおどけた日記を書いている方ですが、昨日の朝早く、こんな日記を書いてらっしゃいました。

このブログで紹介してもいいですか?と聞いたところ、使いたいところだけ自由に使ってくださいとのこと。迷ったのですが、ほぼ原文どおりに紹介したいと思います。

この日記を読んでくださる方に伝えておきたいこと。さらっと読んで
「なんてひどいことをいえるの?家族なのに!」
と思ってしまう方もいるかもしれません。でも、そうじゃないんです。

この方は、とても弟さんのことを大事に思い、支えて、守ってきたのです。そしてこれからも弟さんと一緒に生きていこうと考えている方です。大事な弟だから辛いんです。

彼と同じような気持ちで、高機能自閉症の家族を大事にして暮らしている方が沢山いらっしゃると思います。それを少しでもわかってくれる方が増えたら、ほんの少しでも楽に生きられるかもしれない。そんなきもちをこめて、この日記を紹介します。

※高機能自閉症の特徴はこちらにまとめてあります。参考になればと思います。

ここから続き

最初に言っておきます。

障害者について勉強したい。障害者と関わりたい。特に自閉症について勉強したい、関わりたい。そんな人に問います。

「あなたは正気ですか?」と。

また、自閉症について研究している学会などがあるが、そのような学会は自閉症をサポートしたいとか、自閉症と関わりたいとか、思っているわけがない。

国の支援?そんなものは自閉症には存在しません。「自閉症」単体には夢も希望もありません。突きつけられた現実と「普通」と呼ばれる世間との狭間で、暗中模索で生き続けている当人と家族の、リアルな生活があるだけです。

どうですか?自閉症なんて言葉すらもう見たくも聞きたくもないでしょう?そうです。それが現実です。

それでもあなたは自閉症と関わりたいですか?世の中には楽しいことがいっぱいありますよ。

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今日は年に何度かある大騒ぎの日。本を買ってこなかったということで大騒ぎ。忘れてきた母にストーカーのごとく何度もメールや電話をする弟。

昨日は怒ってクルマに乗らず、歩きで片道2時間以上の場所まで歩いてDVD返却に行く。

その時間帯が深夜なのと、田舎の街灯がほとんど無いのに交通量が物凄い狭い道路だったので、母はクルマで並走。

他に道が無い+クルマがかなり速度を出す狭い道で、危ない。往復4~5時間以上。 汗だくで顔真っ赤にして帰ってくる。帰ってきたのは朝5時過ぎてたらしい。 彼が言った言葉は
「約束だから歩いた」

そして、話は最初に戻るが、予約してあった本を取りに行かなかったことで大騒ぎ。田舎のショッピングセンターで20時で終わってしまうところなのに、20時過ぎに
「取りに行け!」

そこから、いろいろ大変なことに。物は投げるわ、お風呂から汲んできたお湯を 服や荷物にぶちまけるわ。あまりに酷いので、母親が羽交い絞め。泣き喚く。

私はその様にあまりにイライラしたので
「ふざけるな!」
弟に覆いかぶさって顔を何度もひぱったき背中を何度も殴った。

今までこんなことをしたことはなかったが、理解してくれると思った。 しかし、打ってわかると思っていたらそうじゃなかった。

それから、ビシャビシャになった荷物や部屋を、乾かし、深夜に別の用件で母と出かけ、帰りにギリギリのところで本を買った。

帰ってくるとどうだろう。ケロっとしている。殴ったことも何も覚えてないかのような素振り。いつものように自分の部屋でアニメを見て跳ねている。

人間じゃない。違う生き物だ。

出かけている間、殴ってしまったことをとても後悔して、謝りの電話も入れていたが 将来が怖くなった。

普通の人間なら4~5時間も歩くことなんてしないだろうし、本のことで喧嘩したって、説得されれば、ましてや殴られば我慢しようとも思うはずだ。普通ならそうだろう。

だが、弟は違った。

大泣きして、散々殴られた後に 「さっき買ってくれば良いのに!」 どんなに頑固な人間であっても そんな後に、こんなことを言うだろうか。

出かけている間、母に謝りのメールを送っていたそうで、内容を聞いてみると、言っていることをすべて把握している。

だけど違う。

把握はしているし、理解しているようだけど何かが違う。

普通の人間とは感覚が違うかのような感じ。

大騒ぎして、泣き喚き、私にものすごい勢いで何度も殴られたのに、帰ってくると、ケロっとしており何も無かったような様子。アニメを見て、跳ねて笑っている。

出かけている間にすべてを理解しているかのような反省しているという謝りのメール。

帰ってきて、私が殴ったことについて 「悪かったね・・・痛かったでしょ。やりすぎたよ。ごめんね。」 というと、 「フーっ!(チック)暴力では何も解決しないよ。」 との返事。

母は苦笑いしていたが、ホントに怖い。

これで、障害の判定の度合いが一番下のランクって どういうことでしょうか。

医者の前だけ、血圧が正常になる人のごとく、判定員さんの前でのテストでは良い子で、ハキハキ答え、いろいろな知識を披露しテストも軽々こなす。チックすら出ない。

外で買い物の際ビックリされることがある。

これはつい先日のことで、母から聞いたことだがどこそこ構わず、跳ねて、チックで、ハッ!フッ!と言って、明らかに異常者に見えるのに、突然、うなぎを見て、土用の丑の日の由来などのうなぎについての薀蓄を語る。弟を知らない人はかなり驚いてたという。

行動が異常者なのに、知識は豊富でバカとは言えない。だけど、今回のように明らか におかしい。これが、補助を必要としない障害の度合いが”軽い”人間なのでしょうか。

判定員の言葉で毎回に頭を過ぎる言葉:
「どうしてもっと才能を生かせる場所に行かせなかったのですか?」

普段の生活を見ないで、何がわかるのだろう。極論で、言い方は悪いが何もわからないぐらいのほうがどんなに良かっただろうと思ってしまう。

弟よりも判定が重い子が、あいさつが出来て、働けるのは、どういうことですか? 弟のような人間が、働けるのでしょうか。弟のような人間が、補助を必要としない人間なのでしょうか。

弟は
「アルバイトをしたいと言ったのにみんなに大反対されたけど家計を助けたいと思っているんです」
なんて言っている。そりゃ無理なので、どう説得するかが難しいところだ。

何もわからないぐらいのほうが楽だったというのは言いすぎだったかもしれませんが、こっちも苦しむし、弟も苦しんでいるんです。

外でどこそこ構わず跳ねて、チックで声が出ようと、バカにされるようなことを言われれば傷ついているんです。それは本人から聞いた。

「アルジャーノンに花束を」で主人公が、知能指数が低かったときのほうが良かったと思うようにわかれば傷つくのです。

でも普通じゃない。わかっているのに、普通じゃない。わかっているようで、わかってない。理解してないようで、理解している。理解しているようで、理解していない。 この矛盾が成り立つ、この矛盾のなかで生きているのが弟なんです。

弟の障害は軽いのでしょうか。普通に生活できるのでしょうか。普通に生きているのでしょうか。普通に何かができるのでしょうか。私たち家族は、弟の才能を伸ばしてあげることを怠ったのでしょうか。

弟について医者が言うことは
「どうしてやってあげなかったのですか?  やれることはやってあげれば良いじゃないですか。  本人にとってはしつけでもなんでもなく  いじめられているとしか思わないんですよ」

実は、そのとおりなんです。私がおせっかいで間に入って、殴る必要なんて何もなかったのです。

人間であって、人間にあらず。人間の脳じゃない。普通の感覚じゃない。普通じゃない。普通なんて言葉自体が存在しない。普通なんて概念はそもそも無いんです。日本語をしゃべっていて、理解していてそれに対するきちんとした言葉も返せる人間。

だけど、違う。

他文化で生きている。他言語をしゃべる人間とも違う。宇宙人という感覚が当てはまるかもしれない。

支援が無いなら、家族が面倒見る必要がある。私は死ぬ2秒前まで、弟が心配でしょうがないだろう。永遠に私は弟が心配だろう。

できれば私より先に死んでもらいたい。そのほうが安心だから。

ここまで読んでいただけてありがとうございます。ここまで読めばいかに異常かがわかったと思いますし普段からすごいのだろうと思うと思いますがそうでもない。

例えば、あなたが私の家に来たとしよう。弟が、あなたを見ると、「こんにちわ」と 挨拶をして、少し会話をするだろう。

その合間、チックが出るだろうが、何か弟に質問してみると、ちゃんと答えるし、会話のキャッチボールも問題なくこなせるだろう。

笑顔も見せ、向こうからも積極的に会話をしてくるので 「あー、チックがあるからおかしく見えるけど愛想も良いし、知的障害があるわけではないのね」と。

しかし、彼は自閉症なのです。普通ではないのです。これが一番怖いことで、私が一番恐れていることです。

例えば彼としばらく付き合ってみて 「わがままでこだわりが強い部分もあるけれど言えばわかる子」 こう思ったら終わりです。

簡単な料理をしたり、自室のパソコンで調べ物をしたり、携帯を使いこなし、本屋に予約をしたりしているかもしれない。

でも、違うのです。これは文章では説明しきれない部分かもしれません。知能指数が高くても、どうしようも無いことに気づく必要があります。

そこに気づかないから、発達障害手帳などが出来ないのだろう。これまでも、そして これからも支援は期待できないだろう。家族がすべてをサポートするのだろう。

バカに見えてもバカじゃない怖さ。私は将来が怖くてしょうがない。

「誰かが面倒見てくれるさ」 「自分を大事にして」

そんな言葉は気休めにすらならない。それが現実。それが私の生きる道。

纏まっていない文章でごめんなさい。

x○on△148◎

amazon.co.jp

2008年07月31日

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コメント

 私は障害児教育を志す者です。
 コメントをするのは失礼なような気がしましたが、貴重な日記を読ませていただいたので、足跡を付ける意味で、コメントを書かせていただきました。
 私には、自閉症と診断されるいとこがいます。けれど、一緒に生活したことはありません。今は障害児教育にかかわる仕事をしております。毎日、いろいろな子どもたちと過ごしていたり、休日も余暇活動を共にするなど、自閉症の子どもたちとかかわることが多いのですが、それでも、限られた時間のみです。
 そんな私でも、なんとなくこの方の日記に共感しました、といっても、本当の意味で自閉症が身近な存在ではない私には、到底理解することができないことかもしれませんが…
 え~~~と、何が言いたいのかわからなくなってきましたが、今某テレビ局のいろいろなものの順位を決める番組で、自閉症のサヴァン症候群の話を、興奮して話すテレビの中の人を見て、いろいろ思うことがありまして…
 そんな中このHPを見つけ、この日記を読ませていただいたので、またまたいろいろ感じました。
 自分はこれからもきっと障害児教育に携わっていくと思いますが、そのなかでも大切なことがこの日記に書かれていたように思います。自分自身でも、もう一度しっかり見つめなおし考えていかなければいけないと思いました。
 貴重な日記をありがとうございました。幼稚な文章でごめんなさい。失礼します。

投稿者 ミュー : 2008年09月10日 22:15

ミューさん、コメントありがとうございます。
これは私の日記ではないので、書いたご本人にミューさんがコメントをくださったことを伝えておきました。

これからもよろしくお願いします。

投稿者 ちびごんママ : 2008年09月11日 21:09

いろいろ検索中にこのサイトに出会いました。
私は高機能自閉症の13歳の男の子の母親です。
このお兄さんの辛さも、弟さんの辛さも両方わかるし、親御さんの気持ちもわかるので涙が止まりません。
本人は「理解しているけどできない。わかってるけどやめられない」だからこそ辛いんだよね。
私も、自分の息子のことを、何もわからなくて、かえって知的レベルが低いほうが幸せだと何度も思いました。
弟さんが言うように暴力では何の解決にもならないし、彼らは、やられたことは一生忘れません。でも、自分のパニックを(感情を)押さえらられない辛さも自分で感じているのです。
それも、家族はわかってるから辛いんだよね。
都会か、田舎かで、置かれている環境によってサポートが違ってくると思いますが、お医者様の「何で今まで・・・」では何も解決しないので「これから何をしてあげれば、どうしてあげることが」弟さんのためになるかをご相談していくと、本人のためにも家族のためにもなると思います。
私も、子供より1日でいいから長く生きたいと思っています。
もし、私が先に死ななければならない日が来たら、息子と心中する道を選びたいと思っております。

投稿者 ユウママ : 2008年09月17日 20:02

ユウママさん>
こんにちは。コメントありがとうございます。
日記を書いた本人にこのコメントについて伝えておきますね。

投稿者 ちびごんママ : 2008年09月20日 18:16

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